処理および再処理の手順
本書に記載されている手順は、G-Beam ™ に適用されます。
再処理に関する手順は ISO17664 に準拠した内容です。また、国際的な基準に準拠して Orthofix 社による検証が行われています。医療
機関は、Orthofix により検証された再処理手順に従って再処理が行われていることの確認、検証、処理作業の日常的な監視を適切に行
う責任があります。これらの手順からの逸脱は、いかなる場合においても再利用を行う医療機関の責任です。
滅菌品と未滅菌品
Orthofix 製品には滅菌済品と未滅菌品があります。各製品の包装に貼られたラベルを確認して ください。
滅菌品
滅菌品 ( 器具あるいはキッ ト品 ) には次のラベルが貼付されています。包装が開封または破損していない限り、 滅菌性は担保されています。
万一、包装が開封または破損している場合は使用しないでください。
未滅菌品
別途記載がない限り、 Orthofix 創外固定器のコンポーネン トは未滅菌品です。Orthofix 社では、 すべての未滅菌品を、 下記の手順で洗浄、
滅菌することを推奨します。Orthofix 社は、製品の包装が破損していない場合にのみ製品の性能を保証します。
洗浄、滅菌、メンテナンス
洗浄は、効果的な消毒または滅菌を保証するための重要な処理です。すべての器具 ( トレイを含む ) は、使用前と再使用後に確実に洗
浄する必要があります。洗浄は、以下に説明する洗浄手順に従い、洗浄装置を使用して実施してください。また、洗浄装置は病院で点
検して ください。
警告
• 汚染された医療器具を取り扱う職員は、医療施設により定められた手順に従って ください。
• アルミニウム製の器具は、pH 7 を超えるアルカリ洗剤により腐食が発生します。
• pH 7 ~ 9.5 の洗浄液を推奨します。それよりも高い pH 値の洗浄液は使用しないでください。
• フ ッ素、塩素、臭素、ヨウ素、または水酸化物イオンを含む洗剤や消毒剤は使用しないでください。食塩水との接触は最小限にして
ください。
• ヒンジのついている器具、中空部のある器具や表面に接合部がある器具など複雑な形状の器具は、機械による洗浄を行う前に用手
洗浄を行い、奥に溜ま った汚れを取り除いて ください。
再使用に関する制限事項
• 再処理の繰り返しによる再使用可能な固定器や器具への影響は、非常に小さなものです。
• 製品の寿命は、通常、使用による摩耗や損傷によ って判断して ください。
• 「単回使用 (single use only)」と記載された製品は再使用しないでください。
使用時の注意事項
• 器具は、使用後、すぐに再処理することを推奨します。その際、40° C 未満の水または中性洗剤で満たした容器に使用した器具を
10 分以上浸漬した後、柔らかい布やブラシで汚れを取り除いて ください。
• 再処理に影響を及ぼす可能性があるため、残留物を固着させるような洗剤や温水は使用しないでください。
格納および運搬
• 汚染物質および生物学的危害を引き起こす物質を取り扱う場合は、病院で規定されている手順に従って ください。二次汚染の危険性
を最小限に抑えるため、使用済みの器具は紙や布などで包んでください。
• 使用済の手術器具はすべて汚染されたものとして扱って ください。これらの収集および運搬は、患者、職員または医療施設内のすべ
ての場所における危険を最小限に抑えるため、厳密に管理して ください。
汚染除去の準備
• 製品を分解します ( 分解できる場合 )。詳細については、Orthofix の手術手技書を参照して ください。
洗浄 : 用手洗浄
1. 単体のコンポーネントを溶液に浸します。酵素系の中性洗浄剤を使用することをお勧めします。洗浄剤の濃度、適切な洗浄時間、
適切な温度については、使用する洗浄剤のメーカーのデータシートを参照して ください。
2. 洗浄液に浸した単体のコンポーネン トの表面全体を、柔らかいブラシを使用して目に見える汚れがなくなるまで、あるいは最低 5 分
間こすります。金属製ブラシは使用しないでください。柔らかいブラシをねじるように動かし、必要な場合は洗剤を満たしたシリンジ
を使用して、中空部の付着物を取り除きます。ヒンジの洗浄の際は、すべての部位が洗浄できていることを確認して ください。
3. 水道水を流しながら、単体のコンポーネン トの汚れをすすぎます。
4. 脱気溶液に単体のコンポーネン トを入れ、超音波洗浄を行います。酵素入り中性洗剤または弱アルカリ性洗剤を使用することをお勧
めします。洗浄剤の濃度、適切な洗浄時間、適切な温度については、使用する洗浄剤のメーカーのデータシートを参照して ください。
5. 滅菌水や新し く用意した精製水でコンポーネン トをすすぎます。
6. 吸水性の高い布、不織布や工業用ドライヤーを使用して、最低 5 分間丁寧に乾燥させます。
洗浄 : 機械による洗浄
• 中空部がある器具や、複雑な形状をした器具を洗浄する場合は、最初に用手洗浄が必要になる場合があります。
• 適切に保守および調整された検査済みのウォ ッシャーディ スインフェクターを使用して ください。
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