ジショニング用ハーネスに接続するランヤード
はたわまないようにします。取付位置は常に使
用者よりも上に、または腰回りの高さに設定し
ます。最大使用可能質量(工具や装備を含む重
量)は150 kgと定められています。図11にサイ
ズの一覧が掲載されています。
EN 12277-D:スポーツベルトは登山用に設計さ
れています。ベルト(タイプD)は必ずシット
ハーネス(タイプC)と一緒に使用します。シ
ットハーネスなしに胸ベルトを使用すると、重
傷や致死事故につながる危険があります。シッ
トハーネスの前方固定ポイントに接続するため
に、ツイスト防止機構の付いた専用のFORASカ
ラビナだけを使用してください。胸ベルトのタ
イインループに直接、結ぶ場合には、8の字結び
を推奨します。氷結すると結び目の強度が低下
することがあります。
図に示された部位の説明:
1.各部の名称
A) EN 361準拠の墜落制止システムの固定ポイン
ト(Vector X: EN 12277-Dにも準拠)、B1) EN
358準拠の側面固定ポイント、B2) 胴回りで使用
する、EN 358準拠の後側固定ポイント、C) EN
813準拠の前面固定エレメント、D) 最大25 kg吊
り下げ用のギアループ、E) 最大50 kgの工具袋を
取り付けられるギアループ、F) シートボード取
付け用のループ、G) RFIDチップH) 墜落制止用
器具の収納、I) 脱着式ロープクランプ、L) ラン
ヤード休止フック掛け位置、M) 標識
2.胸ベルトの準備
a) 取付けの準備を行います。胸ベルトのカラビ
ナを前側固定エレメントのテキスタイルループ
に接続します(C)。
注意:回転防止機構の付いたFORASカラビナだ
けを使用し、それを定期的に点検してくださ
い。
b) 後側固定ポイント(Y字型胸ベルトの場合の
み)。シットハーネスの後側留め具にストラッ
プを通し、さらに胸ベルトの留め具に通しま
す。その後、クッション材を再び装着してくだ
さい。
c) 警告:専用の固定ポイントだけに取り付けま
す。
3.ベルトの装着
a) X字型の胸ベルト、胸ベルトのカラビナを前
側固定エレメントのテキスタイルループにか
け、ベルトを下から装着します。b) Y字型胸ベ
ルト。ベルトを下から装着し、胸ベルトのカラ
ビナをテキスタイルループにかけます。 c) Tre-
eRexシットハーネスとEN 361準拠のX字型胸ベ
ルトを組み合わせます。カラビナを使って、X
字型胸ベルトをE 813準拠の装備構成の前側固定
エレメント(SRT用ブリッジを含む)につなぎ
ます。SRT用ブリッジ(安全ループの両側)に
同梱の被覆材を装着することを推奨します。
ベルトはしっかり取り付けますが、窮屈になら
ないように注意します。ストラップの余長部は
(平たく畳んで)筒状の帯通し環に確実に収ま
るようにします。
4.留め具の使用
a) スライドブロック留め具、b) 二重ロック留め
具、 c) スライドブロック留め具、d) 三重ロック
留め具。すべての留め金と調整エレメントを定
期的に点検します。
5.胸ベルトの準備
a) X字型の胸ベルト、 b) Y字型の胸ベルト
後側のクッション材が肩の高さに来るようにし
ます。
6.サイズ調整後の試験装着
ベルトの調整が終了したら、実際に使用する前
に、安全な場所で少なくとも5分間、想定されて
いる使用体勢で吊り下がり試験を行います。ベ
ルトを所定の位置に装着したときに、使用者に
不快感があってはなりません。適切なサイズの
ベルトを正しく調整していれば、試験装着で吊
り下がったときに呼吸を妨げられたり、痛みを
感じたりすることはありません。ベルトの装着
にあたっては、金具が陰部周辺や脇の下の領域
に来ないようにしてください。ベルトで宙吊り
になっている状態で過度の脊柱前弯、過伸展、
また陰部・腰部・脇への圧迫が生じないようご
注意ください。女性が使用する場合、胸部のリ