警告 :
米国連邦法により、 本品の販売は医師または医師の
指示による場合に制限されています。
バルブの圧調整を行う前に、 取扱説明書をお読みく
ださい。
1.
効果 ・ 効能
ポラリス圧可変式バルブは、 腹腔または右心房への脳脊
髄液(CSF)シャント術による水頭症の治療を目的としたも
のです。
ポラリスバルブ ・ アジャストメントキッ トは、 患者の容態に合
わせてバルブの設定圧の読み取り及び調整を行えるように
設計されています。
2.
禁忌
本品は以下の患者には禁忌となっています。
-
シャント使用期間中に感染(髄膜炎、 脳室炎、 腹膜炎、 敗
血症または菌血症)が認められるか疑われる患者、 ある
いは部位にかかわらず身体に感染が認められる患者
-
抗凝固療法を受けている患者、 出血性素因のある患
者、 または脳脊髄液に血液が混入している患者(本品
中に血液が認められる場合、 本品が詰まるおそれがあ
ります。 )
-
先天性心疾患をはじめとする心肺系の先天性異常をも
ち、 脳室心房シャントを有する患者
ただし、 臨床的有益性がこれらの禁忌を上回る場合、 シャン
ト留置は経験豊富な脳神経外科医の責任の下に行ってくだ
さい。 患者の臨床状態を慎重に観察してください。
警告 :
バルブと体外シャント装置(ドレナージバッグなど)を
繋げて使用しないでください。 互いに干渉し、 ドレナ
ージのコントロールを妨げるおそれがあります。
3.
ポラリスバルブの性状および作動
原理
図3 : ポラリス圧可変式バルブ
1
2
3
4
5
6
ポラリス圧可変式バルブ(図1および3)は単回使用の留置装
置です。
ポラリスバルブを使用すると脳脊髄液(CSF)を特定の方向に
ドレナージすることができます。
CSFはインレッ ト ・ コネクタを通ってバルブに入り[1]、 バルブ
本体を通過して[5]アウトレッ ト ・ コネクタから外に出ます[6]。
コネクタはステンレス製で、 バルブ本体はポリスルホン
製です。
インレッ ト ・ コネクタ[1]の片側には縫合用の穴[2]があり、 バ
ルブが移動しないよう皮下組織に縫合することができます。
バルブの上面には、 CSFがバルブの中を流れる方向を示す
矢印[4]が記載されています。 これにより、 留置時にバルブを
正確に配置することができます。
バルブの下面にはシリアル番号が記載されています。
バルブ本体は、 バルブの設定圧を決めるボール ・ イン ・ コー
ン機構を備えています。
通常の使用下では、 この機構には逆流防止機能があり、 温度
変化の影響を受けません。
バ ルブ 本 体 は 変 形しな い た め 、 この 機 構を衝 撃 から守
ります。
バルブを拡張 ・ 収縮させようとしたり、 バルブに穴を開けよう
としたりすることも防ぐため、 経皮的な圧力の変化の影響を
受けにく く します。
ポラリスバルブはラテックスおよびフタル酸を使用していま
せん。
圧可変式
ポラリスバルブは患者の容態に合わせて、 再手術を行わず
に設定圧を調整することができます。
その原理は、 ルビーボール[7]に平らな半円形バネ[8]の弯曲
部のさまざまな点が加える圧力の変化に基づいています。
バネはローター[9]に取り付けられており、 バルブ本体内でル
ビーを軸[11]に回転します。
ポラリスバルブの設定圧はそのローターの角度位置によっ
て決まります。
設定圧は5つあります。 これはローターの5つの位置と対応し
ています。
ポジションNo. 1は最低圧、 ポジションNo. 5は最高圧に対応
します。
バルブ本体の右側に挿入されたX線不透過のチタン製スタ
ッド[10]は、 ローター/バネの5つの位置を示しています(第
7
10章 「術後のX線検査」 参照)。
8
ポラリス可変式バルブには圧範囲が4つあります(設定圧表
9
参照)。
インレッ ト ・ コネクタの左にX線不透過の点[3]があり、 バルブ
の圧範囲を確認することができます(図3および16、 第10章 「
10
術後のX線検査」 参照)。
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